氷見更生保護31号に重松清さんのお話しの一部を見ることができます。
- 氷見保護司会
- 2017年12月12日
- 読了時間: 2分
日本中のファミリーレストランで見掛ける光景--メニューの前で子供は迷っている。なかなか決められない。その時、『早く決めなさい。いつまでも迷わずに早く決めなさい』と言われても構わずにしっかりと迷う子供であれば大丈夫ですが、お父さんとお母さんのプレッシャーに負けて『なんでもいい』と言ってしまう子供、また『だったらお母さん決めて』という子供がいます。
しっかり迷うことができないと、人に流されてしまうようになる。誰かに従っていれば、何も考えなくていい。迷う状態はしんどいけれど、頑張って迷っていかないと、大きな決断を強いられたとき、自分で決めることができなくなる。
迷いながら自分で決めた正しさ、一生懸命考え一生懸命迷って決めても、一度きりの人生だから、後で後悔します。
小説の主人公は皆迷い、迷いながらも自分の人生を決めていく、犯人にも犯人の悲しみがあり、その人間を追い込んでいった社会と言うものがあります。単純にこっちからこっちが正しくてこっちからこっちが間違いだという風にできない。読者は主人公やライバル、あるいは敵役等と、色んな人生を見ることができます。小さな世界、小さな正しさからはじき出され、安易に皆の側に行ってしまったが故に罪を犯してしまった人は居る。
保護司の皆さんは、そういう人たちに寄り添い、一人ひとりの”ことばの力”で正しさを伝えておられます。小さな正しさに出会えなかったが故に今の境遇に在る。しっかりと自分で正しさを見つけるすべがわからないから、安易に正しさのふりをした邪悪なものに飛び込んでしまう子供たちがいる。
皆さんの貴重な経験を始め、優れた小説や漫画、映画等から生じる小さな正しさ(それは小さな幸せだと思います9が、社会全体に沢山増えればいいなと思っています。みなさんのご健勝とご活躍をお祈りします。 (抄訳 池田紅子)





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